22/76

4687人が本棚に入れています
本棚に追加
/399ページ
本当のことを話せば、きっと幻滅される。 それどころか、交際を見直されるかもしれない。 そう考えた時、瑞希はものすごく不安になった。 なんでも言える相手で、気持ちをわかってくれる人なんてほかにいないのに、みすみす手放したくない。 だけど、やっぱり隠しごとをしてミヤサカに寄りかかるのは、彼に対してフェアじゃないと思った。 勢いが萎えないうちにと電話した時、本当はで不安いっぱいだった。 だけど事実を話しても、彼は全く動じないどころか気に病んだ様子もない。 それどころか、俺なんかには勿体ない人だとか、瑞希じゃなきゃだめだなんて、信じられないことを言う。 どうして平然とそんなことが言えるのか。 自分が最低だって自覚がある瑞希は、彼が理解できなかった。
/399ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4687人が本棚に入れています
本棚に追加