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本当のことを話せば、きっと幻滅される。
それどころか、交際を見直されるかもしれない。
そう考えた時、瑞希はものすごく不安になった。
なんでも言える相手で、気持ちをわかってくれる人なんてほかにいないのに、みすみす手放したくない。
だけど、やっぱり隠しごとをしてミヤサカに寄りかかるのは、彼に対してフェアじゃないと思った。
勢いが萎えないうちにと電話した時、本当はで不安いっぱいだった。
だけど事実を話しても、彼は全く動じないどころか気に病んだ様子もない。
それどころか、俺なんかには勿体ない人だとか、瑞希じゃなきゃだめだなんて、信じられないことを言う。
どうして平然とそんなことが言えるのか。
自分が最低だって自覚がある瑞希は、彼が理解できなかった。
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