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「あぁ、初美さん。なにかお手伝いあればと思ったんだけど」 初美というのは瑞希の母の名だ。 おばさんは当初の目的を思い出したようで、いそいそと母に近付く。 「それなら」と、母は冷蔵庫から瓶ビールを取り出しながら言った。 「これを瑞希と一緒に運んでもらえる?」 「瑞希……?」 おばさんは瑞希を一瞥して怪訝な顔をする。 けれど、すぐに「あぁ!」と大きく手を叩いた。 「ごめんなさい、あなた初美さんの娘さんのほうだったのね」 「え?」 母は目を大きく開いておばさんを見ている。 「いや私ね、初美さんの娘さんを、櫻井さんとこのみっちゃんと勘違いして話しかけちゃって」
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