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「それってどういった症状なんですか」
「パソコンが動かないと言われたんだが、詳しくはわからん」
(そんな、アバウトな……)
内心呟くけど、そう言われると見に行くしかない。
正直行きたくないけど仕方がないし、浩二は「わかりました」と返事をした。
「すまないな、頼むな」
部長が申し訳なさそうにデスクに戻ると、さっそく原田がかみついた。
「ちょっと、お前なに了承してんだよ!
俺らだってスケジュールぎりぎりじゃん。
トラブルがすぐ解決すればいいけど、解析しなきゃならなくなったら時間ねーじゃん」
「わかってるけど、断れないならごちゃごちゃ言ってるだけ無駄だろ。
それでだれが行く? そっちの進捗状況ってどんな感じ?」
「だからぎりぎりだって言ってんだろーが。
了承したお前がいけ!」
原田は動く気配もなく、向いの河合も困ったように眉を下げた。
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