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包みの裏には、なにかメモのようなものが貼り付けてある。 『これは気持ちなんですけど、今度はちゃんとしたお礼がしたいです。 もしよければ一緒に食事でも行きませんか? 辻 090-××××-×××× 』 目を通した瞬間、浩二は咄嗟に包みを紙袋に戻した。 (なにこれ……) 原田の話だと、この辻という社員は営業本部のだれかと付き合ってるはず。 (缶ジュース一本おごっただけなのに、食事とか……) 自惚れかもしれないけど、連絡先まで添えてあるし、これはちょっとおかしい。 面倒ごとが起こりそうな気がして、浩二は無意識にため息をついた。 「なんだよ、なんでため息なんだよ。 その中になにが入ってたんだよ」 身を乗り出した原田に、紙袋の中身を覗かれそうになり、浩二は慌てて缶コーヒーを取り出した。
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