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(なにそれ、なにそれ)
腹の底からムカムカする。
よくもあんなことが言えるわね。
眉間にしわを寄せてデスクについた時、丁度正午になった。
「あー、やっと昼だー」
向いの神田が伸びをして、席を立つ。
ぞろぞろとオフィスを出ていく社員を横目にしながら、廊下でのやりとりを見られなくて心底ほっとした。
仕事はちゃんとしてるのに、和明はどうしてああなんだろう。
わかってくれるという甘えなのか、それとも都合がいい女がほしいだけなんだろうか。
(もう……)
この憤りをどうしてくれよう。
瑞希は苛立ちまぎれスマホを取り出し、宮坂にLINEを送った。
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