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それから納品までは、ほぼ不眠不休になった。
ようやく仕上がったソフトウェアを納品した時には、全員屍のようだった。
部長が退社許可をくれたことで、浩二たちは重い鞄を下げて、エレベーターホールへと歩いている。
「あー終わった……」
原田がどこか遠くを見ながら呟いた。
「もうしばらく、こんなキツイのはごめんだ
俺らオッサンだし、体持たねーよ……」
「ほんとだよなぁ 20代の頃とはやっぱ違うし
徹夜はマジで堪える」
原田のぼやきに、河合も大きく頷いた。
それには浩二も同感だった。
20代の頃は三日寝なくともなんとかなったが、今は二日徹夜するのが精一杯だ。
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