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『美月』からもらったメッセージは暗記してしまったけど、もう一度読み返してみよう。 閉じたばかりのフルールに戻ると、メッセージボックスに、新着メッセージの表示があった。 それが『美月』からの返信だとわかった途端、今度こそスマホを手から滑らせてしまった。 「痛った……」 額に当たり、思わずうめき声をあげる。 痛みを堪えつつタップすれば、さっきの返事が綴られていた。 『そうでしたか。お仕事お疲れさまです。  散々だっていうのは……    面会した相手が、フルールの写真とぜんぜんちがう顔だったし、  ずっと汗ばっかりかいてるし、  感動して泣けるって連れていかれた映画は、全然泣けなかった。  きわめつけは、なにかにつけて私に触ろうとしてくるし……  本当に最悪でした』  
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