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浩二は、すぐに返事がくると確信していた。 思った通り、数分後にメッセージが届いた。 『写真と私は違いません。  そりゃ、写真をのせた時より、少し髪は伸びましたけど。  そんな質問をするなんて、ミヤサカさんは意地悪ですね』 メッセージを見た途端、思わず笑ってしまった。 「うわ、怒ってる……」 いや、笑うところじゃないし、取り繕わないといけないのはわかってる。 だけど、全く見たこともないのに、頬を膨らませている『美月』の姿が……、 美月がよくしていた顔が、浮かんだんだ。 『ごめん、少し気になったから。  たしかに失礼だったけど、意地悪を言ったつもりはないよ。    面会したことないから、そういった目に遭ったこともないし、  いい勉強になったよ』  
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