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瑞希みたいな人を探していたなんて、キザな台詞を平気で言えるような男だし、やっぱり怪し過ぎる。 ナルシストで、気持ち悪いやつだったらどうしようと、思考が悪いほうへ走り出した。 (だめだめ、しっかりして) 瑞希は首を横に振り、その思考に歯止めをかける。 (どっちにしろ、確かめるなら早い方がいいじゃない) もし無理だと思ったら、いつしかのホテル男と同じで、すぐにサヨナラしてやればいい。 同時にホテルに連れて行かれそうになったことを思いだして、知らず知らず身震いする。 あんなのは二度とごめんだけど、ミヤサカも体が目的だったら、すぐに逃げてやる。 瑞希は何度も自分に言い聞かせ、揺らぎそうになる決心を固めた。 フルールを開き、メッセージを打ち込む。 『私は土日が休みなんで、土日ならいつでも大丈夫です  ミヤサカさんのご都合はいかがですか?』
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