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「ピピピピピピピピ」
カーテンの隙間から眩しいくらいの光が差し込んで来る。
「瞬ー!おきなさーい。」
母さんの声がする、あーもう朝か。
「もう、起きてるよー」
寝起きのガラガラ声で母さんに返事をした、時計を見るとまだ朝の7時だ。
大学まで時間があるしもう一眠りしよう........。
........喉が渇いた。
ドンドンドン
階段を降りてすぐに冷蔵庫に向かうと、母さんが朝ご飯の仕度をしていた。
「おはよう瞬、ご飯できるから食べちゃいなさい」
「わかったよ」
水を飲みながら返事をした。
俺と母さんは今は家で二人暮らしだ。
父さんもいるんだけど父さんは地方の大学に勤めていて家に帰ってくるのはお正月くらい、まぁ単身赴任ってやつかな。
相当の歴史マニアで大学でも歴史を教えている。
家には長年溜め込んできた父さんの歴史コレクションが沢山あるが俺はあんまり興味はない。
「あっそうだ瞬!お父さんね、休暇で来週帰ってくるみたいよ!」
母さんはニコニコしながら話している。
やっぱり父さんが帰ってくるのが嬉しいみたいだ
「そーなんだー、でもこの時期に休暇なんて珍しいね」
「なんでも大学で凄い物が見つかったらしくてね!きっと瞬にも自慢したいのよ!」
凄いもの......。
きっとよくわからないものだな。
「ふーん」
俺はあまり興味なさそうに答えた。
どちらかと言うと母さんが作ってくれた目玉焼きに夢中だ。
「ふーん。ってあんたねー」
「まぁいいわ、早くご飯食べて大学にいきなさい!」
「はーい!」
半分適当に返事をしながら目玉焼きにがっついている。
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