Quiet VS BIGBOSS

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もちろん逃げる為ではない。BIGBOSSと包帯男への報復心は小さいものではないのだから。 寄生虫補完(パラサイト・セラピー)による常人には到底追いつけない速度で移動を完了させた。だが頭へのダメージはかなり効いていた。だからBIGBOSSを殺すのに最適とは言えない場所にしか移動できなかった。これ以上移動すると、負荷がかかり撃てなくなり、殺すチャンスを失う可能性があるからだ。 だが奴からもこちらを視認しにくいはずだ。こちらからも見にくいが、お互い様だ。 その時BIGBOSSが双眼鏡でこちらを見た。こちらを索敵しているようだったが、私からすれば最高、最大のチャンスだ。 迷わず私は引き金を引いた。奴は緊急回避しようとしたが、私の方が早い。回避し見えなくなったが、飛び散る血は見えた。当たった。やったか。 だがその時、発砲音と同時に私の意識が飛びかけた。その方向を見ると、右側の脇腹が血だらけになっているが、こちらを撃ってきたBIGBOSSが見えた。身体にダメージはないが意識がより薄れていく、麻酔銃を使ったのだ。 私は飛びそうな意識の中で、BIGBOSSを撃った。 だが当たると同時に消えた。こいつはダミーだ。 今度は複数のBIGBOSSが現れた。もちろんほとんどがダミーなんだが、私の今の薄れた意識では、どれが本物でどれがダミーか分からない。 私はダミーか本物か分からないBIGBOSSを、何発も必死に撃っていた。その時、別の方向から撃たれた。BIGBOSSはあの中にいなかったのだ。 私はもう一度移動することにした。しかしまた撃たれたことで、さらなる麻酔作用が襲ってきた。意識はもう限界だ。私は移動途中でとうとう、意識が完全にシャットアウトした。
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