19人が本棚に入れています
本棚に追加
/244ページ
プロローグ
『典孝。起きなさい。典孝。』
・・・声が聞こえる。
いつもの声・・・あぁ・・・またか・・・
分かる。これは、ガキの頃から時々見る夢だ・・・
水無月の芹お祖母ちゃんだ。会った事は無いはずなのだが・・・
『あかりを泣かしちゃダメよ。今世を全うしたら、次は秋穂で最後が私だからね。』
・・・はいはい。解ってますよ・・・
そんな何度も言わなくても・・・
『本当に解ってる?ちゃんと1人分の幸せを享受させてね。』
・・・解ったってば・・・【約束】だって言うんだろ?
『うふふ♪解ってるなら良いわ♪じゃあ、そろそろ本当に起きなさい。あかりが迎えに来るわよ。』
そんな事を言われて、そこで目が覚める・・・
・・・目覚ましとしちゃ、あまり良い気分じゃ無いんだよな・・・
まぁ芹お祖母ちゃん綺麗だけど・・・
『つっ・・・』
まだ眠気が覚めていないので伸びをする。
・・・6時50分・・・早ぇよ💧
あかりが来るまでまだ30分あるじゃねぇか💧
まぁ仕方ない・・・シャワーでも浴びて飯食うか・・・
そうして登校の準備をしていると、毎朝の日課のようにお袋から声が掛かる。
『典孝!あかりちゃん、迎え来たわよ!』
『はいはい。』
さて・・・学校行くか・・・
最初のコメントを投稿しよう!