プロローグ

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18歳の私には恋愛経験が無く、自分の気持ちを相手に伝える術を知らなかった。 「……ごめんなさい」 彼の事が大好きなのに。 彼と恋人同士になりたいのに。 手を繋いで一緒に歩きたいのに。 ドキドキと大きな音を立てて動き続けている胸に手をあて、俯くことしか出来ない私。 「ごめんな。急に変な事を言って、驚かせたな」 いつもの優しい彼の笑顔。 「……いえ」 それだけ言うと、私は“職場の後輩”の顔に戻った。
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