湖の約束 １ In Seattle

第４章 約束

　耳の中に吹きかけられる息のせいなのか，それともブライスが発した言葉のせいなのか，優志は頭部に熱い風船が膨らんだかのように感じた。耳に湿った唇が触れる感触が生々しくて，目をぎゅっと閉じた。

「愛してる，ブライス。かっこよくて瞳が綺麗で，始めから好きだった。俺のこといっぱい愛して…愛し合う方法を教えて…」

　優志の言葉にブライスは余裕を失い，力任せに優志を立たせベッドへと誘った。ふたりで崩れ落ちるようにベッドに倒れ込み，唇を激しく求め合い，抱きしめ合った。

ブライスはキスの合間にＴシャツを脱ぎ，優志のＴシャツも脱がせた。湖で何度も見た優志の上半身だったが，ベッドの白いシーツの上に横たわる身体に，目が眩むほど欲情した。

ブライスは横たわった優志に覆い被さり，両手で腹から胸に手を這わせた。優志はブライスの手の感触にぞわぞわと皮膚が泡立ち同時に興奮を覚えた。

ブライスは一方の手を腰に回して掴んだ。もう一方の手はゆっくりと優志の胸の中心に近づかせ，丸く色づいた所を行きつ戻りつさせた。そして小さな尖りをつまんで強く弱くこねた。

「あぁ…ああ…」

優志が喉をのけぞらせてうめいた。ブライスは天を仰いだ喉に唇を当てて優しく舌を這わせた。

「ふぅ…うう…」

優志がたまらず声を抑えて息を吐き出した。

「ユウシ，声を我慢しないで。気持ち良かったら感じるままに声…出して」

「だって…俺，そんな…あっああぁ」

ブライスが触っていた尖りをきゅっと摘み上げるのと同時に，もう一方の尖りをかぷりと唇で摘んで強く吸い上げた。

　そのあと断続的に零れる優志の声に励まされ，ブライスは二つの尖りを舌で交互に嘗め回して味わった。そうしている間に，優志がブライスの髪の毛に手を入れて自分の方にかき抱くので，ブライスは優志への愛おしさがいよいよ増すのだった。

　ブライスは優志の脚の間に身体を入れて，タオルをはぎ取った。先ほど渡したボクサーパンツの中で，優志の高ぶりが形をなしつつあった。ブライスはみぞおちからへそにかけて徐々に唇を動かしていった。

　ブライスがへその回りの柔らかい皮膚に，音を立てながら吸いついた。優志の高ぶりは下着の中で少しずつ上を向き，その位置を変えているのが分かった。

ブライスは，自分の愛撫に優志が感じていることが例えようもなく嬉しかった。