第1章

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 2ページ 私はルナさんの意志、心の美しさを心から尊敬します。心の美しさは命の光です! 心の美しさは生きる光です!」  エルを標的に頭上の半分の炎が、エルの頭を覆った。彼女は叫んだ。 「苦しいわ、苦しい! 心の美しさの為に何もしないならもっと苦しい! 心の美しさは命の光よ!」  エルもルナのように歩いた。二人は抱き締め合った。その光景にノワは、自分が果たすべき任務のように放送を始めた。 「魔法界全ての皆様、こちらフラワーファンタジーランドでは今、恐ろしい事が起こっています。私の仲間二人の頭部が炎に覆われています。何と恐ろしい! 命の尊さに対する心の美しさとは何でしょう? 命の尊さとは、自分の素晴らしさを表現する自由ではないでしょうか? 心の美しさとは、命の尊さに対する愛情ではないでしょうか? 私も頭を炎で覆われる運命でしょう。命の尊さに対する心ない行為、今ここで起こっている事はまさしくそれです。恐ろしいです! 助けたら同じ目に遭わされます! 誰も助けられません!私は心から思います。心の美しさこそ、命の光、生きる光です!」  頭上の残った全ての炎がノワの頭を覆った。彼女も叫んだ。 「熱いわ、苦しい!命の尊さは心の光!命の尊さこそ生きる光!命の尊さは永遠に心の美しさの光!」  ノワも盲者のようによろよろよろめきながら、三人は立ったまま抱き締め合った。その光景を見ながらゴバは言った。 「皆様、よく見るがいい。あれは桜の呪いです。あの者たちを助ける者は同じ目に遭うであろう」  誰もゴバの言う事に耳を傾けなかったが、余りの恐ろしさに誰もが助ける事をためらっていた。ゴバはためらう住民たちに、 「桜の呪いを妨げる者は桜の呪いを受けるがいい。これから桜の呪いは大きくなるであろう。よく見ろ! 桜の呪いに刃向かう者はああなる! 破滅だ!」  ゴバの言葉に村長が刃向かった。 「冗談じゃない! 命の尊さに対して、心の美しさに対して、何もしない方が不幸だ! その方が苦しい事だ!命の尊さは、生きる全ての心に明かり灯す宝物だ」  村長は上着を脱いで消火にかかった。住民たちが村長に続いた。 「そうだ、村長の言う通りだ。命の尊さに対して、心の美しさに対して、何もしない方が不幸だ! 命の尊さは生きる全ての心の明かりだ!」
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