第1章

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 7ページ 「わしたちはな、心に桜を咲かせ合ったんだよ。何度も転び、何度も挫けそうになって、互いに支え合った。その喜びが心の桜だよ。心の美しささえあればな、どんな苦難でも支え合えるよ。命の尊さに対する愛があればな、どんな心も美しくなれるよ。命の尊さに対する愛があればな、人生は間違わない。心美しく支え合う喜び、それが心の桜だ。心の桜はな、永遠に咲き続ける花だよ」  婆やもにこやかに、 「爺やの言う通りだ。支え合う喜びは心の桜だ。美しい心で支え合えばな、心の桜はいつまでも咲き続けるよ。この五十年あの桜は咲かなかったけど、私たちの心の桜は咲き続けたよ。互いに支え合う心の美しさ、命の尊さに対する愛があればね、心の桜は永遠に咲き続けるよ。だから言うんだよ。人間の値打ちは心の美しさだって」 「婆や、わしもそう思う。そう思えるのが本当の幸せだ。そう思わせてくれるパートナーこそ、一番素晴らしい財宝だよ」  婆やはにこやかに、 「爺や、ありがとうよ。今まで聞いた言葉で、一番素晴らしい言葉だよ。そうだよ。人間の値打ちは心の美しさ。そう思わせてくれるパートナーこそ、一番素晴らしい財宝だよ」  爺やもにこやかに、 「ありがたい言葉だよ。婆や、わしこそ一番素晴らしい言葉聞いたよ。ありがとうよ」   乙女たち四人がにこやかに拍手。 「爺ちゃん、婆ちゃん、素晴らしい言葉を聞かせていただきました。ありがとう! 心の桜は私たちの夢の花です」とルナ。 「その通りです。心の桜は私たちの夢の花です。命捧げてでも咲かせたいです」とエル。 「私も命捧げてでも咲かせたいです。心の桜、夢の花、それは私たちの心の花です」とノワ。  メーナもにこやかに、 「爺ちゃん、婆ちゃん、私も命捧げてでも咲かせたいです。心の花、夢の花、咲かせたい!」  爺やがにこやかに、 「素晴らしい事だ。命捧げてでも咲かせたい、素晴らしい事だよ。でもな、心の桜はな、自分の素晴らしさを表現しないと咲かない花だよ」 「メーナ、爺やの言う通りだよ。自分の素晴らしさを表現できないとな、心の桜は咲かないよ。心の美しさのない自分の素晴らしさなんて、あり得ないよ。命の尊さを見つめない自分の素晴らしさもあり得ないよ。命の尊さを見つめる心の美しさ、それが人間の素晴らしさだよ」
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