第1章

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緑色のシールド?青いシールドと何か違うのか?そんなことを考えていると、 「ほら、行きますよ」 とひなちゃんが俺の手を引く。 「ちょ…!!置いていくの!?」 戸惑う俺。ほんとにどうしていいか分からなくなった。その時 「大丈夫って言ったじゃないですか!それとも何ですか?ひなの言うことが信じられませんか?そんな細かいこと気にしてたらこの先、生きていけませんよ!」 ………この姉妹本当怖いな~。でもこの子見た目相当小さいし彼女の事を"お姉ちゃん"と言ってるあたり、まだ小学低学年らへんなんじゃ… 「何考えているんですか?早く逃げないと…!!危ない!」 「え…」 ひなちゃんが俺に思いっきりタックルしてきた。 「ちょっと!何でタックル何か……!!!ひなちゃん!!?」 俺に思いっきりタックルかましたひなちゃんは、その場にうずくまっていた。辺りには、赤い血の水溜まりができていた。 「ひなっ!?」 彼女がひなちゃんの方に寄ってくる。ひなちゃんは、意識がないようでぐったりしていた。 「あんた!何で早く逃げなかったの!?馬鹿なの!!?」 「いや…俺は…」 彼女はすぐにひなちゃんを奪い取ると、必死になってゆすった。 「ひな……起きて!死んじゃ……死んじゃ嫌よ!」 …見ていられなかった。自分のせいで…自分のせいでこんなことになるなんて思ってもなかった。 「何で…」 「え?」 彼女が急に胸ぐらをつかんできた。 「何ですぐに逃げなかったの!!?」 「………っ!」 「あんたのせいでひなが死んだらどうすんの!?私にとってひなは…ひなは……最後の………この世界で生き残った最後の家族なのよ!」 何も言い返せない…。だって悪いのは自分だって分かっているから…あのとき逃げていれば… 「お二人さん。もうそこらでいいか?」 「え?」 「あっ!?しまっ…」 彼女が吹き飛ばされた。そしてそこには、残忍な顔で笑うヤクザたちの姿があった。 「おっと坊主。そこを動くなよ。大事なお仲間が殺されたくないんならな」 「っ!!」 「くっそ!邪魔だどけ!…!ぐぅ!!あああああああぁぁあああぁあ!!!」 「アッハッハッハ!こうなるとさすがのミラー使いさんも無理みたいだなぁ!…いやこう呼ぶべきか。脱走者ナンバー3958 3988寺田彩音 寺田ひな」 脱走者ナンバー!?
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