第1章~SADS ~

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だけど…シュンはきっと私の事なんてなんとも思っていない。 前に聞いたことがある。 数年前に同じくSadsだった弟さんを亡くしていると…。 詳しくは分からない。 なんせ噂が噂を呼んで絶対にあり得ない事まで流れてくるからだ。 ただ、職務中に弟さんを亡くしたのは間違いないらしい。 きっと、私は弟さんを重ねられている。 だって… 『セラ。』 「はいっ!」 『どうしたんだよ?…分かった、褒めて欲しいんだな?ったく…。よくやったな、お利口さん。』 そう言って私の頭をよく撫でる。 その手の暖かさは女性に対するものと言うより、家族に向けられているような温かみがあるから…。
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