異世界転生の勇者ライフ

プロローグ

結梨だけを送ればいいんじゃないか。

「はっはー！ さらば結梨！ 僕は帰らせてもらうよ！」

そう言い残し僕は走り出す。よし、やった！僕は勝ったのだ！

だが走り出した僕の足に何かが引っかかり僕の体は宙に浮く。

「……え？」

そのまま僕は地面に倒れこむ。その目の前を僕が倒れるに至った元凶が横切る。

「じゃあな、蓮！たまには顔だせよなー！」

「結梨貴様ぁ！！」

僕の足に当たったのは結梨の足だ。僕が逃げることがわかっていたのだろう。倒れる時にあいつの足が見えた。