帰依

2/2
前へ
/2ページ
次へ
埃がかった黒い煙りに混じる赤色の炎。 「神よォーーーーー!!!」 血溜まりの下にある地面へと膝を崩す 胸に空いた弾痕 俺は友の敵の見知らぬ者の塊の中にいた……… 鉄の鳥が死を運び鼓膜を破る 魂の終わりが近づくこの風景が憎い! この手についた血が…憎い! 俺は天を仰いだ憎しみの瞳で ひいらりひいらりと雪? 違う羽根だ 白い羽根がひとつ俺の上からゆっくりと舞い堕ちてくる 俺は呆然とそれを眺めながら羽根を両方の手のひらで受けとめた。 瞳から流れる涙に身体中が温かい 「………………」 俺の魂はそれを求めて旅にでた。 赤く染まった手のひらの中に白い羽根ひとつ残して
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加