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彼の家は本当に教習所のすぐ近くだった。 ゴミだらけの川に沿って、並んで自転車を走らせた。 まだ新しいコーポ。階段を上がり奥から二番目のドアの鍵を彼があけた。 「どうぞ」 と案内された部屋はキレイに片付いていた。 ワンルームでキッチンとリビングを間には、扉ではなくブラインドが下がっている。 テレビの前に机があり、その後ろにはベット。 「バイトあるから、あんまり時間ないんだよね、ごめん」 彼は机の前に座って言った。私も隣に座って答えた。 「私こそ、急にごめんなさい」 彼が英語の音楽をかけ、しばらく世間話をした。 直正くんが早希をとても好きだったことや、梶くんが佑典くんたちよりひとつ年上だということ。しかも車の免許も車ももう持っているのに、佑典くんたちに付き合って教習所へはついてきているだけだと話してくれた。 「それじゃあ流石に学科教習受けないでしょ」 私がそう言うと、あいつはもう1回くらい受けた方がいい、と笑った。 「ごめん、そろそろバイトの用意しないと」 「あ、ごめんなさい。じゃあ帰ります」 二人して立ち上がった時、彼が私の肩に触れた。 キスされる。
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