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もういい。バカだと笑われてもいい。私はどうしても佑典くんが好きだ。彼の中に私がいなくても、忘れるなんてできない。 私が考えてとった行動は電話番号を調べること。そしてダイアルを押す。 「ありがとうございます『アシスト』球場前店です」 いかにも余所行きの高い声で女の人が電話に出た。私も余所行きの声で答える。 「土日のバイト募集していますか?」 私が佑典くんに近付きたくて考えた方法は募集もしていない『アシスト』へバイトで入ることだった。 「責任者からまた連絡しますので連絡先教えて下さい」 保留にされたがまだ断られたわけではない。緊張して電話を待った。翌日に支配人と名乗る男の人から電話があり、面接までこぎつけた。 就職面接より緊張したが、運良く採用してもらえることになった。 姫には言えない。でも恋愛は、人に喜んでもらうためにするものでもない。叶わなくてもいい。彼と少しでも関わっていたい。 『アシスト』最初の出勤日。桃子にはメールしておいた。 『頑張ってね。でも佑典くんはやめときなよ』 『ありがとう』 とだけ返信した。 はりきって早く到着してしまい、駐車場でしばらく待っていると、軽自動車が入ってきた。
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