変わりない日々

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その頃の僕は、明日という日は、今日という日の複製のようなものだと思っていた。 毎日毎日、同じことを繰り返す、代わり映えのしない日々。 そうした日々の中で、僕は自分が少しずつ薄まっていくような錯覚に陥っていた。 どんどん薄くなって、空気と同化して、しまいには消えてなくなってしまう。 人としての最期としては甚だおかしいが、自分の最期としてはそういうのも有りのような気がしていた。 その奇妙なメールが届いたのは、そんなある日のことだった。 『Subject:十年前の僕へ たぶん、信じてはもらえないと思うけど。 僕は今、星屑を拾う仕事をしています。』
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