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「大丈夫ですか?毒消しです、これを飲んでください」
「ふははははは!本来は20Gもする薬だが、特別にくれてやろう!」
魔王に毒の息を浴びせられた、農家のボブさんと、酒場の真希さんに毒消しを飲ませて、なんとか大惨事になる事は食い止めました。
それにしてもこの魔王……自分がした事の重大さをわかっていないのでしょうか。
「ああ、死ぬかと思ったっぺよ!なんなんだこいつは!」
「そうよそうよ!何なのよこいつ!」
ボブさんも真希さんも、魔王にお怒りの様子です。
「何なんだだと?いいか、よく聞け!我は魔王!世界を支配する闇の帝お……」
「この人は魔王さんです。うちで今日からアルバイトする事になった新人です」
マントをひるがえして、ズロースを見せ付けようとする魔王を遮り、二人に紹介をしました。
「おお、新人さんだったか。なら、仕方ないべ。次からはこんな事はしないでくれよ」
「そうね、新人なら仕方ないわね。未来ちゃんの時と比べたらまだマシだわ」
ボブさんも真希さんも、なんとか納得してくれたみたいで良かったです。
「……娘よ。お前、一体どんな事をしたのだ」
人の事より自分の事を心配してください。
今使った毒消しの代金40G、さらに借金として魔王に付けておきますから。
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