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何が起こったかわからず、キョトンとした表情で魔王を見るメアリーおばあちゃん。
だけど、足の不調がなくなったのか、ゆっくりと立ち上がると、何事もないように歩き始めたのだ。
「ああ……動く、足が思うように動くよ!これならパンを買いに行ける、水を汲んで来る事が出来る!ありがとう、ありがとう……あんたは神様だよ」
家の中を嬉しそうに動き回り、魔王の手を握って感謝するメアリーおばあちゃん。
「ふ、ふざけるな!我は魔王!世界を統べる暗黒の王なるぞ!!ひれ伏すが良いわ!ふはははは!」
「良かったね、メアリーおばあちゃん。でも、動けるからってあまり無理はしないでね?」
「ありがとう、本当にありがとう。これであの人のお墓にも行く事が出来るよ」
まさかこんな事になるとは思わなかったけど、魔王を配達に連れて来て良かったです。
良い気になって高笑いをしてるけど、それと店の借金は別問題ですからね。
「じゃあ魔王さん、お店に戻りましょうか。まだまだ覚えてもらう仕事があるんですからね」
「ふはははは、良かろう!ワシは今、最高に気分が良い。どんな仕事でも覚えてやろうではないか!」
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