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「何なのだあの親父は……この魔王がチビるとは……恥をかかせおって……しかもこのパンツが一枚20Gもするだと!?」
なにやらブツブツと言っていますが、宿屋の女将さん用に仕入れた5Lのズロースがあって良かったです。
借金が370Gになりましたが、頑張って働くしかないですね。
「じゃあ、まずはうちの商品を覚えてください。既製品は三つ、『回復薬』、『毒消し』、『麻痺消し』です。後は『世界道具屋協会』が発行しているマニュアルがあるので、少しずつ覚えましょうね!」
世界中の道具屋が、等しく儲けられるように設立された「世界道具屋協会」。
道具屋としてのルールや、心構えなどが書かれた重要なマニュアルを魔王の前に置き、私はその最初のページを開いた。
「ふむ……『道具屋たるもの笑顔を忘れずに』か。笑止千万!笑顔などこの魔王にかかれば容易いものよ!ふははははは!」
とっても自信家ですね、魔王は。
これなら、すぐにでも借金を返せそうです!
魔王に指導をしていると、店のドアが開いて旅人さんが入って来ました。
「魔王さん、お客さんですよ!」
「うむ、わかっておる。ここはワシに任せておけ」
記念すべき、魔王の最初の接客です!
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