1.幼なじみの申し出

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…カイトがまた変な事言い出した。 やっぱりかと心の中で溜め息をつきつつも会話を進める。 「探偵って…松田優作的な?」 一番最後に残しておいたお気に入りのブルーベリーサンドを頬張った。 「お前、探偵と言えば、シャーロックホームズだろ?誰だよ、松田優作って。」 …あの松田優作様も知らないで、よくもまあ、『探偵をやろう』と言ったものだね。もちろんシャーロック・ホームズは有名だけど。 「ワーホリでオーストラリアに行ってる時に、語学学校の図書館に置いてあって、全巻読破した。でさ、この辺て探偵あんま見かけないな、って思ってさ。やったら面白そうじゃん。」 さっさと仕事を辞めて、オーストラリアに行ったと思ったら今度はそんな事を考えていたんだ。 カイトに向けて溜め息を返してから勝手にキッチンへ回りコーヒーを二つ入れた。 「男は集まったんだけどね。女もいた方がいいでしょ?何かと。」 「色気を求めるなら、他を当たってください。」 「とりあえず、見た目で女ってわかればいんじゃないか?お前に色気は無理だろ。足が太い割に、胸、無えし。」 …コーヒーかけていいですか、頭から。 .
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