7290人が本棚に入れています
本棚に追加
/434ページ
「何やってるんですか」
淳の笑い声が聞こえる。
狼狽えてすぐに離れようとすると、なぜか反対に抱きしめられてしまった。
「ほんと面白いなぁ先輩は」
腕の中でジタバタともがくけれど、なかなか抜け出せない。
「は、離せ! 何してるんだっ」
「えー、知りませんよ」
……知りませんよ!?
そんな返しがあるか。あまりに理解出来なくて、たまに異星人と話しているような気になる。
少しの間ぎゅうぎゅうときつく抱きしめられてから解放された。
そして、息をつく暇もなくこんなことを言ってくる。
「よし、こうなったら、ジャンケンしましょう。俺が勝ったら見せてください。先輩が勝ったら諦めます」
最初のコメントを投稿しよう!