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 申し訳ないと思うけど、ごめん、少しだけ嬉しくなってしまう。  彼の濡れた髪を見て考える。  いいなぁ、自分も触ってみたい。どんな感触なのか以前から気になっていた。 ドライヤーで乾かしたらふわふわになるんだろうか。  いくらでも乾かしてあげたいけれど、もちろんそんな度胸はない。  そのとき、何気なく視線を下げ、見ないようにしていた裸を直視してしまった。  ――服! 服を着てほしい!  内心慌てふためいていると、ドライヤーの風が止まり、なぜか額に手を当てられた。
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