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なんともコメントしずらい。
はは、と笑うにとどめ、尚人は腰を下ろし、ほうじ茶をふたつテーブルに置いた。
「どうぞ……って、何見てるの!?」
「あ、すみません、発見しちゃいました」
淳が手にしていたのは、本棚にしまっておいたはずの卒業アルバムだった。
「ちょっ、勝手にやめろよ」
「いいじゃないですか」
アルバムに手を伸ばすと、高く掲げられてしまった。
「見たい」
「ダメっ」
手を上げて取ろうとすれば、今度は後ろに隠される。
「あっ、もう」
反射的にそれを追って手を伸ばすが、勢い余ってバランスを崩し、抱きつくような格好になってしまった。
――うっ、わぁっ!
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