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「恭介(きょうすけ)、何で私がショックを受けたって知ってるの?」
自分の部屋のベッドに横たわる、俺の想い人であり
幼馴染の明日香(あすか)は、
その大きな瞳をさらに大きくさせて俺を見上げた。
「・・・タ、タイムが教えてくれたんだよ・・・。」
俺はとっさに、明日香の飼い猫のタイムのせいにした。
時々世話をしている俺にも懐いているこのタイムは、
今は俺の膝の上でゴロゴロ喉を鳴らしている。
とっさについたデタラメ、明日香はどう思うだろう。
「・・・なに馬鹿な事言ってんの?タイムはにゃんこですけど?」
「ま、まぁ。そうなんだけど・・・。」
歯切れが悪い俺に対し、膝の上のタイムは、
俺を見上げてかわいく「にゃあ。」と一言鳴いた。
・・・だってあながちウソではないのだから・・・
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