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「え?代金は?」
鞄から財布を取り出した楓に進藤は手を振った。
「いいよ~、今日のはおごり。おいしかったらまた来てよ。俺、夜ならだいたいいてるから」
「あ、ありがとう…」
一人で食べるには多すぎるおでんの入った袋を持って、楓は家に歩いていった。
進藤とは、高校2年の時のクラスメイトだった。成績も良く、英語のスピーチのクラブに入っていて県代表にもなった秀才だった。たしか県外の国立大学に進学したと思ったが。
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