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杖をついたおばあさんがコーヒーマシンの前で呼んでいた。
「たけるにはお姉さんが来たって伝えておくわ、えーっと名前は?」
「か、上川です」
ばっちりメイクの女性は「うん、でもまあ、夜ならたけるいるからまた来てよ」というとコーヒーマシンの前で紙コップを持っているおばあさんのところに行ってしまった。また、何人かの客が入ってきて、店内は一気に混みあってきた。一人しかいないレジには長蛇の列ができたが、もう一人の店員はコーヒーのおばあさんにかかりきりになっていた。
「あの、良かったら私が代わりますよ」
楓が店員に申し出た。
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