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紙コップがマシンに入れられて、抽出待ちだ。ちょっと時間がかかるだろう。レジでは作業服の男性が苛立たしげにこっちを見ていた。
「ほんと?ごめん、お願いしていいかな?おばあちゃん、あとはこのお姉ちゃんが教えてくれるからね、ほんと、ありがとう」
女性は「次でお待ちのお客様―」と声をあげ、隣のレジに入った。
楓はコーヒーの入ったコップを取り出し、砂糖やミルクを入れるか聞いて蓋をしてあげた。
「ありがとね、息子が飲むんじゃないかと思って、頼んだんだけど、ちょっと難しいね」
「大丈夫ですか?熱いですよ」
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