白髪の少年

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青年の名は 「テール・ウォレス」 【真都 リーテル】の任務でここ【ギョミ深森林】の北東部を散策中。 テールは魔物が横行するこの世界には欠かせない特殊能力、神力 を持つリーテルのテング部隊の隊員である。 テング部隊とは、正式名称【テングロースマグ部隊】、真都リーテル管理下の自衛部隊の事を指す。 殆どの人々は略称の【テング部隊】と呼んでいる。 神力とは、魔物の存在するこの世界で生きる為に必要な特殊能力。 神から授かった偉大なる力と言う意味と、精神力の神力から名付けられた力、使用出来る人間は「神力使」と言われ、50人に1人の確率で神力使が生まれて来ると言う統計が出ている。 その統計から決して珍しくもないが、その中で魔物相手にうまく使用出来る程の神力使は限られてくる。 神力を体に纏えば防御力を向上させ、同時に攻撃力も向上出来る「神纏(しんてん)」。 光を球体にして体から放ち、物体に触れると爆発を起こす「神放弾(しんほうだん)」。 神纏を纏いながら重ね掛けで光を纏い、直接物体に触れ放出して攻撃する「神撃打(しんげきだ)」。 この「神纏」「神放弾」「神撃打」の3つを「三神技」と呼び、全ての技の基本型となる。 神力使の大概が属性を持っており、神力に属性を加えると「属性神」となり、技を大幅に向上させる事が出来る。 属性は基本的に1人1つで、歴史上多属性を扱えた記述は1人だけ確認されていると記されているが定かでは無い。 属性は火、水、雷、土、風と五属性が基本であり、殆どの神力使はこのどれかにあたるが、それ以外の特殊なケースもあり、特殊な属性はレア属性と言われ、五属性に比べ解明出来ていないレア属性は大概格上としてみられる。 深い深い森の木々をかき分けながら奥へ奥へと進むテール。 ギョミ深森林は魔物の住処となっており魔物は非常に多く存在する為、既に何十体と倒しながら進んでいる。 「目撃情報からすると…この辺のはず… んん~…疲れた~」 テールはベルトに付いたオレンジ色の袋から紙を取り出し 、眺めながら背伸びをした。 「白き魔物と人の形をした白い魔物ねぇ~…何処にいらっしゃるんだか…」
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