白髪の少年

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テールの持っている紙は依頼書であり、その紙には依頼内容が書かれていた。 ――――――――― サージ村より北東に50km地点、「重なり大岩」なる場所有り。 低ランク魔物応戦中にて「白き魔物」乱入、逃走試み成功も振り返り遠目で状況確認、「白き魔物」以外にも白い人の様な魔物乱入の様子確認。 白き魔物はSランクの魔物「キュリアン・シュロス」の幼生の可能性あり、確認されたし。 且つ駆除必要と判断した場合、その場で処置されたし。 ――――――――― 改めて確認しているのか、テールは依頼書をブツブツつぶやくように読み上げた。 そして辺りを確認する。 少し丘になった所が、過去に地滑りでも起こしたのか低い崖の様になっており、岩肌が見えている。 そこから崩れたと思われる岩が歪に重なり、その下は背の低い草が生えているだけで木々は無く、広めの広場の様にも見える。 「場所はここで…あってるよな」 場所を確認すると再び依頼書に目を移す。 「気になるのは、どちらかと言うと人の様な魔物の方なんだよな…」 テールは口元を手で覆う様にしながら呟いた。 「異魔人…の可能性…」 ふぅっ…と一息付いて依頼書を腰の袋にしまい込み、歪に積まれた岩の上を器用に跳ねるように登り丘の上に移動すると、適当に平らな岩を見つけてその上に坐禅を組むように座り込んだ。 「風よ…」 目を瞑りそう呟く。
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