3人が本棚に入れています
本棚に追加
≪1着は10番トキオデズニランド!!2着はどうやら2番・・・≫
「だめだこりゃ!!」
泰三はまた、馬券を外してしまった。
本当に惜しかった。
三連単の『2番』の馬と『10番』の馬の順番が逆に買っていたら、万馬券となり今までの借金のツケが全部巻き返すことが出来たのだ。
泰三は、悔しそうに外れ馬券を引きちぎると床にポイ捨てして、10円と1円の小銭しかない財布を恨めしそうに覗いた。
泰三は、人生の全てを競馬に尽くしてしまった男だった。
貯金を全部馬券に消え、資金練りに家を売ろうとした為に女房子供に逃げられ、借金をやりくりして『一攫千金』だけを望んで、大枚はたいて競馬に没頭している『競馬依存』だった。
「もういっちょうー!!」
泰三は、また金融に借金しに行こうと思った。
『無人くん』の端末の前に来たとたん、泰三の携帯に着信音が。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
「おい!!金早よぉ返せ!!臓器でも売るか?われぇ!!」
また、サラ金融からの催促の電話だ。
朝も昼も夜も、ひっきりなしにサラ金から催促の電話がやってくる。
・・・待ってくれよ、纏めて返すからさあ・・・
・・・今度こそ、今度こそ、万馬券当たったらさあ・・・
ちろりーん♪
「またかよ!!」
泰三は、また金融からの催促電話かと思い、また携帯電話を開いた。
『着メール 1通』
・・・なあんだ、メールか・・・
泰三は、携帯電話のメールを見てみた。
「ナンダ?これ???」
最初のコメントを投稿しよう!