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乾杯を求める律のグラスに
渋々ソーダの瓶を合わせると
「それにしても兄貴が静の面倒を見てるとはな」
可偉人は僕のポスターをまじまじ眺めて言った。
「先見の明があると言っただろ?」
可偉人の目の前で
親しげに肩に回される腕。
「それに面倒を見ているなんてとんでもない。静はいまや、なくてはならないうちの企業の広告塔でね。面倒を見てもらってるのはむしろ俺の方だ――」
僕の身体はみるみる強張った。
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