第4章 悪い夢

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第4章 悪い夢

照れくさそうに 手渡される花束。 と――。 「みなさん、これはアメリカに行ってる僕の弟だ」 律が皆の注目を集めるように 手を打って可偉人を紹介した。 「もうみんな知ってますよ」 「若き天才ダンサー天宮可偉人」 だがそんな必要もなく。 「年明け舞踊芸術祭のオープニングを飾るんですって?」 「異例の早さで凱旋ね」 皆の口から次々飛び出す 彼を賞賛する言葉、言葉、言葉――。
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