誘惑と不意打ち

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「ここに座って話続けるだけだから」そう言って、お姉さんは普段家でやっている体勢通りに再現させようと、ベッドを背もたれにして座るように命令してきた。仕方なく言う通りに立ち上がり、ベッドにもたれるようにして床に座る。 必然的に自分はベッドとは反対のテーブル側を向く事になった。「お姉さんの顔、見えなくなっちゃいますよ・・・」 「じゃあ振り向けばいいじゃん」 「首が痛いから、体ごとひねっていいですか?」「ダメ。」なぜ体ごとではダメなんだ。その方が楽に決まってる。しかしここは従おうと思い、体勢を整えて首だけお姉さんの方を向いた。座っていたはずが何故か横たわってる。横向きでこっちを見ているのだが、異常に顔の位置が近い。そんな近くなくていいはずなのに。しかしそれ以上に洋服の胸元が大きく開いてもう少しで見えそうだ。もうそっちが気になって仕方ない。 身体ごと横向いて、もっとその胸元を拝みたい。「やっぱり首痛いですよ」 「だーめ。そのままで」前を向いてまた振り返ると、何故か胸元のチャックが振り向く度に徐々に下がっている事に気が付いてしまった。もしかして、このお姉さんは誘ってるんだろうか。僕は女性経験がこの頃はなかったけど、エロ本でこんな状況は見た事がある。まさかその状態に僕がなっているとは。しかし襲うったってどうしていいか分からない。お姉さんの上に乗っかって、チャック下げちゃえばいいのか?いや、そしたら実は勘違いで、強姦扱いされても困る。大体、この人はさっきまで泣いてたんだ。悲しい気持ちだったんだ。 それなのに上に乗って襲い掛かるなんて絶対拒否されるに決まってる。 そんな事を考えながら話していたらまた首が痛くなったので、少し長めにテーブル側を眺めながら話していた。お姉さんがベッドの上でガサガサ動いている。僕は前を向いているので、背後で何をしてるのか分からなかった。 あんまり目を合わせないで話してるのも感じが悪い。やはりベッド側を向こう。その瞬間、背後からお姉さんの手が私のおでこに指を乗せた。 そっと優しく、でも少し強引に頭をグイッと後ろに反らした。僕の目には天井が映り 後頭部がベッドに押し付けられ 眉毛の方から気配を感じ 接近したお姉さんの顔が近づく。一瞬の事なのにまるでスローモーションのように感じた。直後に、僕の口はそのお姉さんの温かい唇で塞がれた。
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