1章

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そうして俺は、初めて会った人なのにその人の家にお邪魔することになった。 ファミレスだとお金がかかる。 申し訳ないけどタオルだけ借りて、そそくさ帰ろう。 お礼をするのは、こんな格好じゃ失礼だからまた後日、にして。 そう心の中で決めていた。 そうして歩いていると問いかけられた。 「名前、なんていうんですか?俺は星 悠河。(ほし ゆうが)っていいます。大学1年生。」 「あ、俺は立花 奏多。(たちばな かなた)です。俺も、大学一年生。」 「同い年だったなら、お互い敬語、いらないね」 何故だろう。この人の微笑は、安心する。 今思えば、もうこの時、既に恋してたのかもしれないー……。
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