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葉椿との戦いが再開してから数分が経った
本気を出した奴の身体からは傷が消えていた
そして今俺は追い詰められていた
「くっ…やはり強い…流石椿の悪魔…」
口内の血を吐き出しながら俺はそう呟いた
そっと雪花達の方を向くとルシファーが防御結界を張っているのが見えた
そして雪花は俺の方を心配そうに見つめていた
(大丈夫だ。雪花お前はそんな顔をするな)
…そんな事を俺はふと思ったが雪花には届く筈も無かった
そこでふと後ろにあの人間の気配を感じる事に気付いた
また他に菊葉の気配までもを感じ取った
そして後ろを振り向くと案の定その2人が立っていた
それを待っていた様に菊葉が口を開き
「私達も手助けするわよ」
とふんわりと笑顔…でそう言った
それに続きあの人間…麻友花が銃口を葉椿へと向け
「私は雪花の味方だからアンタを手助けしてあげる」
と言いそれと同時に引き金を引いた
だがその弾は葉椿に避けられ当たらず空虚へと向かって行ったのだった
それを避けた葉椿は菊葉を見るととぼけた顔をして
「あっれ~?花魁悪魔までいるなんて…♪もしかしてその失敗作の事が大事なの?」
と殺気を隠さずに質問をしてきた
その言葉に俺は苛立ちを覚えたがそれが表に出る前に菊葉が一歩前に出て
「当然であろう?その娘は私達にとっての”お姫様”なのだから」
と”お姫様”を強調しながら答えた
それに対し一瞬笑みを浮かべ
「そうだな。」
と呟きながら俺は目の前に魔法陣を展開したのだった
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