Please say yes:はじめてのデート

10/33
前へ
/59ページ
次へ
「相変わらず、愛いヤツなのだな。Yesと言ってくれないなんて」 「あの、アンディ?」 「そういう所が、俺の胸を熱くさせるのだ。変わってくれるなよ、そのままでいてくれ」  アンディのツボがさっぱり分からず、呆けたままでいる俺の腕を掴み、置きっぱなしにしていた風呂敷包みを、反対の手に持って、スタスタと歩き出した。 「アンディ、ちょっと待てって」 「どうしたのだ?」  長い足を駆使して歩くアンディに、引きずられながら歩かなきゃならない、俺の短い足。少ししか歩いていないのに、息が切れるとか、情けないにもほどがある。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加