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ショッピングモールに、無事到着してから。
「ここに来たかったのは、何か見たいものがあるからだろ? どこに行くアンディ?」
繋いだ手を引っ張りながら、楽しげに訊ねた俺に、真顔でひとこと。
「レストラン街に、行きたいのだ」
どこか、ぴりっとした緊張感を漂わせた口調で、言い放ってくれた。時刻は、まだ午前11時過ぎ。お昼を食べるには、早い時間だと思われる。
「せっかく日本に来たんだ、欲しい物とかないのか? 洋服とかアクセとか」
首を傾げながら、アンディをの顔を覗き込んでみたら、かけているメガネをきりっとあげて、悠然と見下ろしてくれた。
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