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「そうでしたか。火事のことをもう少し伺いたいのですが詳しい人は居ませんか?」
「私が言ったとは言わないと約束してくださるなら」
「大丈夫。言いませんよ」
「別館の一番奥に火事の時に記憶喪失となって住み着いている人が居るんですよ。名前は雛形芹那というんですけどね。その人の記憶が戻れば何かしら聞けるんじゃないでしょうか」
受付が快く話をしてくれたのはここまでであった。
赤石は礼を述べて別館を目指していた。
それにしても不気味な事件だ。
あの無冠の流星がなぜ事件を起こさないのか赤石には想像が追い付かない。
推測するにしても手札が少なすぎた。
こんなときこそ桃磨の妄想を頼りたかった。
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