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「でも、進展がないのは厄介ですね」
「あるにはある。ただイサコに頼んでいいかどうか迷っている」
「なんですか?」
「無冠の流星に狙われたりしないか?」
「あ。心配してくれるんですね。嬉しいです」
「あのな……」
「冗談です。無冠の流星からの指示は来ていません。何を調べますか?」
「旅館火災のことをできるだけ詳しく調べてもらいたいんだ」
「わかりました。調べたら連絡します」
「イサコ。無理はするな。アイツは遊びと本気をうまく使う」
「わかってます。赤石さんのパソコンでいいですか?」
「それで構わない」
「それじゃあ」
様子見の電話だったのだろう。イサコが携帯を切った。
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