1章

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「でも、進展がないのは厄介ですね」 「あるにはある。ただイサコに頼んでいいかどうか迷っている」 「なんですか?」 「無冠の流星に狙われたりしないか?」 「あ。心配してくれるんですね。嬉しいです」 「あのな……」 「冗談です。無冠の流星からの指示は来ていません。何を調べますか?」 「旅館火災のことをできるだけ詳しく調べてもらいたいんだ」 「わかりました。調べたら連絡します」 「イサコ。無理はするな。アイツは遊びと本気をうまく使う」 「わかってます。赤石さんのパソコンでいいですか?」 「それで構わない」 「それじゃあ」  様子見の電話だったのだろう。イサコが携帯を切った。
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