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あの騒ぎからしばらく経った。
変わったことといえば…
昼休みは、教室で橋本と一緒に過ごすようになったこと。
いつでもどこでも、隙あらば橋本がスキンシップをとってくること。
その光景がクラスに馴染んだこと。
特別話題になることも、注目を浴びることも無くなった。
…とても有難い。
橋本と過ごす時間は、意外にも楽しい。
くっついてくるのもあまり気にならなくなった。
俺は女との触れ合いに慣れている訳ではないけど、こいつからは"女"を感じない。
純粋に、くっつくのが好きなんだろうなと思う。
なんでも、男と女にくっつくのでは全然違うらしく、安心してくっつける俺の存在はとっても貴重なんだそうだ。
……まぁ、確かに。
男には性欲という止められない魔物もいるしな…
俺の他にもいるだろ?と軽々とは言えない。
俺だって、橋本以外に毎度くっつかれたら安全の保証はできない。
橋本は性格もサッパリしていて、ネタも豊富で話していて楽しい。
女友達としてはもしかしたら1番気の合う奴かもしれない。
何より、茜のことをあまり思い出さなくて済むのが、とても助かっていた…
夜中にふと虚しさが襲うこともあるが、徐々に減っていくのを感じていた。
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