第1章 ゆいいつの、ささえだった

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わたし、なんのために、いきているの? 家に帰れば残業の母のかわりに家事をして、味が薄いね、もうちょっとだね。って言われて、ちょっと間違えたら盛大にバカにされて、笑ったらおまえの声は耳障りだって言われる毎日。五年。 五年、続いた。 蓮が生きてたから耐えられた。 その支えが、いきなりぽきんと折れた。 みっつ同時にしなきゃ仕事は終わらない。 駆け足。 駆け足。 駆け足。 転んで怪我をした。 職場の人は、走らないでと言った。 でも、走らなきゃ間に合わない。 あれもこれもそれもどれもみんな、みんなしなきゃ。ああ間に合わない。 走る。 叱られる。 でも間に合わなくて走る。 さらに叱られる。 叱られるから、怒鳴られるまで時間はそうかからなかった。 ある日怒鳴られて、こっちもどうしようもなくて怒鳴り返してしまった。 怒鳴られて、しかられて、それを聞いた部長から言われた。 「主任はこうゆうひとなんだから、あなたが受け入れてあげなきゃいけないのよ!」 立ち上がれなくなった。 それからだった、体の不調がはじまったのは。
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