第1話

からだが、いたい。

まず、左手がしびれ始めた。腱鞘炎かなと市販の湿布や塗り薬で様子見。
一向によくならず職場近くの接骨院に行くと腱鞘炎と診断。ロキソニンテープと痛み止が処方。
しかしよくならず、なぜか次第に頭痛が激しくなる。

頭が割れるように痛くて、動けなくて吐いたりした。左足もひどく痺れていた。会社を休んで総合病院でMRIなどの精密検査をした。
が、健康体と言われる。

次に、耳鳴りと耳痛。
左耳に塞がれたような違和感と猛烈な痛み。
検査をしても異常なし。
次に胸痛。左脇の副乳がぱんぱんに腫れて鎖骨、肋骨や乳房、次第に左背中が痛くて外科と内科にいったが異常なし。唯一外科で、肋骨神経痛と診断。

ここであることに気づく。

左側しか、痛くなってない…？

内科の、長年みてもらってる先生に不思議な顔をされた。
「普通、こんなにきれいに左だけ痛いってことはないんだよね…」

ひっかかった。
毎日自分の症状を検索。ガンや隠れ脳梗塞や心臓病や死に繋がるものしかヒットしない。

ああ、わたし死ぬのかもしれないのか。
死にたくない。死ぬのが怖い。嫌だ、怖い。怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。