第1章

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僕は主席で卒業したけれど就職を選び、生活力を付けてから、もう一度さっちゃんに告白した。 さっちゃんはオーケーを出してくれた。 僕は、それを未来の僕にメールをして教えた。 「スゴい!君はスゴいよ!僕は、長々フリーターなのに!」 僕は……僕は……。 未来の僕が情けなかった。 同じ僕なのに、未来の僕はダメダメの人生。 今の僕は彼のおかげで、うまくいっている。 僕は彼に聞いた。 「あなたは、過去に縛られて悔しくないの?僕の人生とあなたの人生は違うんだよ?」 それから、ぷつんとメールは来なくなった。 僕はさっちゃんと結婚して、子供もできた。 僕は、いいことがあるたびに彼にメールをする。 送っているのは未来の僕だけど、届いているかどうか分からない。 だけど……。 幸せな僕の報告を知って負けん気を出して欲しい。 未来の僕もどうか、幸せになれるように頑張れるように……。 決まった未来なんて、ないのだから……。 おしまい♪
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